香港の街の景色の主役！
世界で唯一の２階建て路面電車
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香港の街が日本など他国のテレビや雑誌で紹介されるとき、香港を象徴するものとして手っ取り早く使われる景色があります。
すぐ思い出せるのが九龍の尖沙咀側からビクトリア湾を挟んで臨む香港島の高層ビル群の景色。これは「遠景としての香港」です。
では、「近景として香港」は、どんな景色が象徴的なものとして映像で使われているでしょうか。
そうです！ それは「２階建てトラムのある風景」です。
背景となる街のエリアは中環でも湾仔でも銅鑼湾でもどこでもオッケー！ そこに２階建トラムがあれば、そこが香港だとわかります。
ニューヨークを象徴する遠景は高層ビル群、近景はタイムズスクエアのネオン。パリなら遠景が凱旋門かエッフェル塔。近景はカフェテリア（パリは行ったことないけど、イメージ…）。で、香港の場合は遠景の香港島の高層ビル群に対して、近景が「２階建てトラムのある風景」です。
「トラム」はイギリス英語で「路面電車」のこと。香港のトラムは2004年に開通100周年を迎えた由緒ある乗り物です。ロンドンの交通博物館に行くと、イギリスの昔のトラムの現物や映像が展示されています。これらを見ると、香港のトラムが、やはりかつての宗主国イギリスのトラムを源流としていることがわかります（※）。
ときには自転車よりも遅い速度で走るトラム。言ってみればディズニーランドのアトラクションのようでもあります。ゆっくりガタゴト走るトラムは乗っても楽しいですが、観光客にとっては、そのボディにある広告が、眺めても楽しいものになっています。
ということで、「1986年のトラムのある風景」、そして「トラムに描かれたちょっと古い広告」をご覧ください。ついでに、「勝手に決定…輝け！ 1986香港電車廣告大奨」を設けましたので、ご覧ください。
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（※）なお、学芸員Ｋは長らくこの２階建て路面電車を香港が世界で唯一のものだと思い込んでいました。「地球の歩き方」などでもそう紹介されています。しかし、それは間違いでした。実はイギリスのブラックプールでも走っているようです（参照）。また、現況は不明ですが、香港電車有限公司のサイトによると1992年に香港で製造されたトラムがイギリスに２台輸出されています（参照）。
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