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【びぐらいぐん・へいゆん】
<パレス>
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●エリア：香港・銅鑼灣
●所在地：謝斐道533（辺り）
●座席数：1階 449席／2階 609席 計1058席
●変遷：1980年代末頃閉館
●写真中の映画の看板
上映中：『男人心(Twice in a Lifetime)』
監督＝バッド・ヨーキン
主演＝エレン・バーンステイン／
ジーン・ハックマン／
エイミー・マディガン
 〔看板拡大〕 |
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設備がイマイチだった香港の映画館のなかで
豪華なシートで他館と一線を画した内容を誇っていた（らしい）
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香港の映画館は、当時の日本のロードショー館と比べると、いずれも設備としては内装やシート、音響などがおしなべて数段劣っているというのが正直なところでした。
私が一番好きだった嘉禾戲院も、シートは合板に薄いクッションをのせたペラペラな印象で、また座面も、そして背もたれも大変小さいので、およそ快適な映画鑑賞というには程遠かったのでした。
そんなことを、初めての香港で知り合った香港人Dさんにポロッ話したところ、「いや、パレスシアターは違います！カーペットが敷いてあって、シートも立派なんです！」 とのことでした。それがこの碧麗宮戲院です。
そんなことで、私はこの碧麗宮戲院の内部がどうなっているのかと気にはなっていました。しかし、上映される映画がもっぱら香港映画以外の洋画系の作品だったこともあり、ついに一度も入ったことがないまま、いつの間にか、映画の看板を見かけなくなり、この映画館もなくなってしまいました。
碧麗宮戲院には入ったことはありませんが、写真にある隣のマキシムグループの「美心大皇宮大酒樓 MAXIM'S PALACE CHINIESE
RESTAURANT」 には飲茶をしに何度か行ったことがあります。で、映画館の方の「碧麗宮」という館名はこのレストランにちなんで付けられたのではないかとも推測できます。
というのは、香港では、先に建っている映画館の館名にちなんで近所のゲームセンターや食堂の名前に、映画館の名前にあやかって同じ名前を付けちゃうということが結構あります。そのゲームセンターや食堂は、映画館とはまったく関係のない経営者なのにです。この碧麗宮はその逆のパターンではないかとも思うのです。
碧麗宮戲院は銅鑼灣の繁華街から海側に向かって進んだ、エクセルシオールホテルに隣接する世界貿易中心大廈（World Trade Centre)に入っていました。他の映画館とは違って大通りには面してなく、ビルとビルの間のプロムナードといった感じの路地にありました。
今回、写真をアップしてみて気が付いたのですが、「SB」のマークが付いてます。ショウブラザースの経営する映画館だったようです。
ショウブラザースはシンガポールを発祥としてアジアに一大映画配給網を持ち、多数の映画館を所有していますが、これもそのひとつだったのでした。
写真を撮ったのが夕方ということもありますが、当時の他の映画館とは雰囲気が違って、デートに使えそうなムードです。まあ、上映作品の看板にかなり影響されるんですが……。
なお、ネットの地図で現況を見てみると、「世界貿易中心」の文字の下に「戲院及停車場」と表記されています。しかし館名は載っておらず、映画館が入っているのか現状は未確認です。
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